シューヘー・ガレージ出版 トクサ文庫

長谷川集平の絶版本や未出版テキストを中心に電子本Kindle化。
Amazonで購入することができます。価格はすべて500円です。
詳細も各販売ページでどうぞ。


Kindle本は専用端末がなくても無料アプリで読めます。Amazon販売ページの「利用可能な端末」というところを見てもらえば、このページを見ている人なら、その端末で読めると思います。スマホでもオーケー。無料サンプルもあるから、立ち読み感覚でどうぞ。


『道具道』 2019年8月1日出版

長谷川集平とクン・チャンによるツーピース・バンド、シューヘーのニューズレター「シューヘー通信」の連載をまとめた一冊。愛用する道具について書くことで二人のライフスタイル、そして「道」が浮き彫りにされていく、軽味のあるエッセイ集。毎回クン・チャンによるブツ撮り写真入り。人それぞれの道具道を触発する。
長谷川集平の未出版テキストを中心にKindle本にしていくトクサ文庫にクン・チャン初登場。シューヘーの音楽にも興味を持ってもらえたらうれしいです。

●1995年6月から2014年7月まで、3ヶ月に1度発行していたシューヘー・ガレージのニューズレター「シューヘー通信」、発行部数は多い時で250部ほど、年間購読の会員はその半数でした。クンが倒れて入院して長期休刊している間に、通信の役割はインターネットに移行しつつあります。
 ただ、アナログの通信にしかできなかった見開きごとの工夫、たっぷりした巻頭インタビューや、多彩な連載、マスメディアに載せられそうにない記事や情報、わら半紙にコピー印刷して色上質紙の表紙をつけた手作り感には未練があります。
 77号まで積み重ねた通信にはトクサ文庫にできそうな材料がいっぱい。まずは「道具道」という連載をまとめました。この連載と別に「機材自在」というのがあり、二人バンド・シューヘーで使う道具はそちら、その他はこちらとアバウトに決めて始めました。
 クンが取り上げるのは主婦の必需品、ぼくのは画材以外は趣味っぽいのが多いですが、二人とも、より良いものをしつこく追求するタチなので、あれこれ試した末にこれ!と決めたものばかりです。 ──集平 あとがきより


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『鉛筆デッサン小池さん』 2017年11月1日出版

こんなシケた美大予備校の講師だけど、小池さんは天才だ。ぼくは尊敬している。その小池さんが、姿を消した──。絵を描く。自分を見る。少年たちのブルー・ノートな季節。(初版コピー) 『石とダイヤモンド』とともに1992年に第14回路傍の石文学賞。ヤングアダルトを対象にした筑摩書房・ちくまプリマーブックスのための書き下ろし小説。電子本化にあたって文章を洗い直し、挿絵も著者自身が新たに描いた。

●この物語はフィクションだが、ぼく自身の浪人時代が下敷きになっている。登場人物のひとりひとりに、何人ものイメージがダブっている。主人公はおおかた自分だけど、こんなにスマートだったわけではない。
 「鈴木」と「安生」に、その影を少しずつ投げかけた友人はもうこの世にいない。彼の死は「小池さん」の怪我のくだりにも影響している。
 絵描きの人生は、他の人生と比べて、いろんなことがより裸の姿で見えやすい、漫画みたいなところがあるので、命の問題があからさまにならざるを得ない。だからぼくらはどこかでおたがいを、生き残った戦友のように思っているところがある。主な登場人物の役名をUWFという格闘技集団の選手から借りてきたのも、心情的にぴったりくるところがあったからだ。──著者あとがきより


1992年に路傍の石文学賞を受賞した作品ですが、長らく絶版で手に入れにくくなっていました。70年代の美大浪人のブルースな日々。中高生以上向けです。大人のあなたにも。(集平)

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『ベガーズバンケット』 2017年7月12日出版

長谷川集平のキリスト教文学短編集。カトリック新聞と季刊メタポゾンに連載した「ベガーズバンケット」は田中雅子、その他は著者自身によるイラストレーションを添えた。

●1987年のクリスマスに32歳で洗礼を受けました。それからゆっくりと、あるいは急に、行きつ戻りつしつつ、ぼくの心を占めてきたカトリック信仰から生まれた物語たちです。
児童文学のアンソロジーのためのもの、新聞や雑誌に書いたものなどを、短編集でもあり全体がひとつの作品でもあるように構成したつもりです。若いころ読んだレイ・ブラッドベリの『黒いカーニバル』『刺青の男』『火星年代記』などの影響があります。レイさんもカトリックだったことが、今読み返すと痛いほどわかります。
 ぼくはよく「カトリック不良信者」と自称します。斜に構えているのではない、正直なところです。教会の良い子になりたくてもなれない。なろうとはしてるんですよ。でも、これがぼくの役割かもしれないとも思うのです。不良信者にしか書けないこと、描けないこと、歌えないことがあります。──著者あとがきより


自信作であり、たぶん問題作です。読了できない作品をぜひお手元に(集平)

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『読了できない絵本たち』 2017年5月21日出版

2013〜2014年に月刊「こどもの本」に12回連載されたエッセイ。イラストはトクサ文庫のための描き下ろし。2010年〜2012年に「赤とんぼ通信」に24回連載した「セミナリヨ別館」を併録。『絵本未満』(1990年)で示された絵本に対するロックンロールな批判精神がさらに深化する。

●近代日本の児童書出版がいかに政治に利用されてきたか、ぼくは山中恒さんに教えてもらった。それは第2次世界大戦までで、戦後の日本は違うぜという気概が、すくなくともぼくがデビューした1970年代中ごろの出版界にはあった。それが今は戦前に似てきたというのが、ものを考えている人の共通認識だと思う。あっという間にと感じている人も多いかもしれない。もう手遅れなんだろうか。キナ臭さが世界中に充満している。そこに一石を投じるような1冊であってくれよと願うばかりだ。──著者あとがきより

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『こじこじ年代記』 2017年4月19日出版

集平未刊の重要作。2007年に西日本新聞に連載された長谷川集平のクロニクル形式のミニ自伝。1955年生まれの絵本作家が辿ってきたザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード。連載時のタイトル・ロゴと10枚のイラストレーションも収録。

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『夜の三角形』 2017年3月17日出版

1984年に出版された長谷川集平の児童文学第一作。たいした評価もされず、すぐに絶版になってしまった問題作である。性善説に頼らないこの作品はこれからも読者に問い続けるだろう。君は君のままでいいのか? 変わらなくていいのか? と。

●同じアパートに住む幼なじみのショーとマーちゃん。綿密に計画して作ったふたりだけの秘密のかくれ家が突然襲撃を受けた! 飛んできた三角定規で額を切ったマーちゃん。相手は本気だ。いったい誰が、何のために──。 おとなになったぼく(ショー)から、となりのさよちゃんへのお礼の手紙に綴られた物語。当時まだ児童文学で語られる事のなかった社会の問題を孕んだ問題作。

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『長崎定点観測記』 2016年12月25日出版

『長崎未満』連載終了の翌月、2002年6月から2007年2月まで56回にわたって長崎新聞の「うず潮」欄に連載したエッセイをまとめました。Kindle版『長崎未満』と同じく、書き下ろしの「あとがき」もついています。

「幅広い読者層を持つ地元紙に発言の場を移すことで間口と奥行きが広がる。長崎をこんなふうに書いたものはこれまでなかった」

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『長崎未満』 2016年12月8日出版

1998年6月から2002年5月まで48回にわたって地元タウン誌に連載したエッセイ。毎回イラストがついています。

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トクサ文庫では長谷川集平の未出版テキストを中心にKindle本にしていきます。
通行人が見落とした地面に生えるトクサのように、緑の直線を伸ばせますように。