つくしの佃煮

「日毎の薬味」その35


 もうすぐつくしの季節がやって来ます。最近までつくしはスギになると思っていた私でしたが、昨春雲仙で人生2度目のつくし採りの機会に恵まれました。はじめての佃煮作り、茎が可憐なピンク色、頭もきれいな黄みどり色に仕上がったと話しましたところ、そのレシピをぜひ、と稽古仲間からリクエストをいただきました。

○下ごしらえ
袴を取って洗う。ほうろうまたは土鍋に湯を沸かし、塩と酢少々加え、3〜5分茹で、さらして水気を切る。このまま甘酢に漬ければ箸休めに。
○佃煮
鍋につくしを入れて、ひたひたの酒、薄口醤油と梅干1個を入れ、汁気が無くなるまで煮含める。

 酢や梅干しを使いますので、金物の鍋は避けます。土気色のつくしがあざやかに色づく瞬間は、ちょっと感動的です。頭はなるだけ開いてないものがいい。佃煮といっても甘味はありません。春もそこまで来ています。花冷えの宵、熱燗につくしで一献、ぜひおためしあれ!






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