第2楽章 夏 21 8月9日 幻視  ----長崎市八千代町


 長崎忌いつもの猫の見えざりし(ネットで拾った句)

 長崎市に投下された原爆は南風に流され、ぼくが住んでいるこの上空を通って浦上天主堂の近くで炸裂した。原爆が通った空の下をチンチン電車が今も走る。天気のいい夏の日にこの絵のような幻を見ることがある。幻が幻のままでありますように。

 うちの下の宝町電停あたりに立ち、2〜3キロ北の爆心地から逃げてきた人たちを思う。人間はなぜ人間にこんなことができるのか。「にんげんがいじわるやからや」とぼくは言い続けるよ。ぼくもあなたも意地悪な人間だ。それをわかった上でどうするかだ。