アイゲリ!

コラム15
ブラックボックス ③
2009年10月16日



●きのう、15日の夜は市内の若宮神社の竹ン芸(たけんげ)に。なかなか行けなくて、実は初めて観た。観てよかった。まさに百聞は一見にしかず。

単なる軽業ではない。高い竹の上で遊ぶのは人というより狐、人の能力を超えている。お狐様たちは最後に竹からすべり落ちたまま死んだように人にかつがれ、境内に足をつけず、石段を駆け上がって、神前で狐のお面を取ってもらい、憑き物を落とし人の顔を取り戻す。妖しい神事なんである。

竹ン芸に似た「つく舞」「蜘蛛舞」などの奇祭が全国各地にわずかに伝承されている。すでに指摘があるように、ポルトガルやスペインから来た南蛮船の水夫が高いマストの上で見せた曲芸が原点だろうとぼくも思う。

左の画像は、ぼくのCD「My Generation」に使わせてもらった南蛮屏風の部分だ。曲芸のポーズがそのまま竹ン芸にも見られるのは驚きだ。これまで考えてきたことに、またひとつ魅力的なテーマがつけ加わった。


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